難しい時代 [子ども達へ]
子ども達へ・・・
本当に難しい時代になってしまったと思う。
戦争を知らず、ただ経済の成長に沿って生きてきた僕達には考えられない苦難が今の時代にはある。
「今の若者は・・」と一口で批判する気持ちはぼくには無い。
だって今の時代を混迷させている原因はぼく達以前の世代が負うべきものが多い。
ひたすら便利さと物の充足を求めて生きてきた時代は終わりを告げようとしている。
いや、破綻しようとしているのだろう。
今この場所で・・ [子ども達へ]
昔はこういう景色の中を幼い君達と走り回ったりしたものだ。
ただ、ただ、広くて近くに何もさえぎる物が無い中を走りまわるのは気持ちが良かった。
君達も好き放題に走り回れてとってもうれしそうだった。
もう一度 [子ども達へ]
もう一度戦えるかな。
こうした「転機」がやってくると自信が無くて、先に進むことが恐ろしい。
今までも何度か大きな転機があったよ。
その都度、「幼い子供達」を守るためと、自らを奮起させて乗り越えてきた。
でも、もう君達はそこそこ大きくなったのだし、もう君達自身が道を開いていかなくてはならないね。
見守ること [子ども達へ]
どんなに苦しんでいようとも、じっと見つづけることが大事な時がある。
どうしても、本人が乗り越えるしかない苦難に立った時だ。
それは得てして、過去の幻影だったり、意せず他人や親からつけられた傷だったりもする。
素朴な言葉 [子ども達へ]
なぜ、そんなに難しく考えるの?
それにどうして無理に難しい言葉を使おうとするの?
そういうのは努力の方向が間違っていると思う。
難しくて複雑そうに見えるものをより簡単に解り易く説明するほうが、価値があると思う。