心して・・ [子ども達へ]
「人を差別してはいけない。」
君はそう言った。
「貧しい国の人達を救わなくては・・」
それもそのとおりだと思う。
その事に全く異論はない。
でも、ちょっと考えてみたい。
世界中で、夜、不自由なく明かりを使える生活をしている人達はどのくらいいるだろうか。
寒かったら自由に暖を取り、暑ければ冷房を入れたり風をおこしたりできる生活をしている人達はどのくらいいるだろうか。
では、毎日の食べる物を得ることの心配をせず生活している人達はどのくらいいるだろうか。
世界中の全ての人が夜の明かりを不自由なく使い、寒ければ暖房をいれ、不自由なく食事をとれるようにすると、どうなるのだろう。
今の状態でそれをすると地球は壊滅的になりはしないか。
たちまち、化石燃料も食料も枯渇してしまう。
もちろん温暖化もさらに進むかもしれない。
では、そういう便利さを今、享受していない人達に「我慢しろ」と言えるか。
それは、言えないのだ。
だとすると、現在そういう便利さを享受しているぼく達は今の便利さを捨てれるかい?
日が沈むと眠りにつき、日が昇ると活動を始める。
毎日、食事は配給される最低限のもので済ます。
夜寒ければみんなでよりそい暖めあって眠りにつく。
そんな生活はできないと言う人は多いのだろう。
でも、昔はみんなそうしていたのだ。
少なくともぼくが子供のころの時代でも、携帯電話なんてなかったし、ゲーム機もない。
水洗トイレもないし、冷房もない。
もちろん、インターネットもなかったしメールもない。
コンビニも無けりゃぁ、自家用車も珍しかった。
おじいちゃん、おばあちゃんの時代だともっと「不便」ということになる。
ぼく達は自分達の便利さを捨ててその分を明かりの無い不便な生活の人達に分け与えれるのだろうか。
そうするというのなら、何を我慢するのだろう。
子供達へ・・・
これからの世の中の複雑さはこういうところにあると思う。
全てはそう単純ではなく複雑に絡み合う。
確実に人間にとって地球は相対的に小さくなっている。
そして同じ情報を世界中が共有すると、摩擦や矛盾はかえって多くなっていく。
心してかかるべきなのだ。
だって人間はまだ、無から有を作り出す魔術を手に入れていないのだ。
とてもとても、考えさせられました・・・
by pistacci (2007-03-05 17:53)
なにがあればしあわせか モノかココロかと言うことを
ひとりひとりが選択する世界になってきたのだと 感じます・・・
その人種ごとのミッションがあるという方もいます。
遠くを見すぎても 非力に感じてしまいますから、足元から見つめます・・。
by chi-ran (2007-03-05 23:48)
世界の人々が全て平等で公平な世界に生まれたら・・・人間社会はどうなっていたのでしょうね。
by Baldhead1010 (2007-03-06 08:55)
身近にあることから、考えるのが一番良いのじゃないかと・・・
あまり地球規模で考えると気が遠くなります・・・身近に出来ることから・・・
by (2007-03-07 15:27)
与えられたものより 自ら得たものは
絶対的な力になると確信します。
おじいちゃん、おばあちゃんは「不便」と感じていたのでしょうか?
水洗トイレなど あることも知らなかったのだから
それが当たり前のこと そして不幸とは感じていなかったのです。
ですが、地球のどこかに命の危機に晒されている人々が居ることを
忘れてはいけないし、
奢り高ぶってもいけないと思うのです。
haruさんの伝えたいこと 同感です。
by (2007-03-08 08:59)
「どうにかしたいけれども、どうにもならない」・・・このような現実が沢山あるのですよね。。。
by 春香 (2007-03-08 19:12)
はじめまして。
「子供たちへ」のタイトルに初めは教育かんけいのお仕事かな?と思いました。
そこでプロフィールを拝見、haru様への認識を少しだけ深めました。
これから毎日少しずつ全記事を拝見させていただきます。
今日は『心して』のタイトルに惹かれて最初にこれを拝見しました。
こんな言葉を贈っていただけるお子様はお幸せです。
伝えるべきことを伝えていない親が多い昨今、貴重なブログと出会えました。有難うございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
by 青い鳥 (2007-05-18 19:54)