鐘の音 美瑛、富良野巡り① [徒然]
写真 2011年10月 富良野市 カンパーナ六花亭にて
もうすぐ55歳になる。
だからという訳ではないけど、休日には車でいろいろな所にでかける。
時間的にも経済的にもようやく少しの余裕をみつけ、自分のために何かをしたいと思い始めた。
今回は暑かった夏を終え突然にやってきた秋を探しに車で美瑛、富良野を走りまわる。
六花亭はぼくの故郷の帯広の菓子屋だけれど最近は富良野に綺麗な店舗を出したというので寄ってみた。
ぶどう畑の中の店舗は富良野市街を見下ろし遠く十勝岳が見渡せる大きなテラスがある。
それよりも眼についたのはこの鐘のある塔だった。
下から見上げると、レンガにもそれぞれに個性がある模様があり、造った人びとの祈りが込めているように感じられる。
いつまでもこの綺麗な景色が続くといい。
何年か後には今は未だ若いこの畑でこれからできるぶどうを使ったワインを楽しんでみたい。
けれど世界は今、困難に包まれている。
これから長きに渡り放射能の影響に苦しむ人達を思う。
自分や家族も決して安全では無いことを思う。
まだまだ収束しない原発事故のこれから先を思う。
そしてこうした現実をきちんと受け切れない社会を思う。
きちんと機能できない政治を思う。
帰りの車の中で美しい鐘の音が聞こえた。
祈りの気持ちを忘れずに生きて行きたい。
でも思うだけでは平和は訪れない時代になってきたのだろう。
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