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ジョンの魂  ジョン レノン [音楽]

ジョンの魂

ジョンの魂

  • アーティスト: ジョン・レノン
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 2005/09/30
  • メディア: CD


このアルバムは中学生の頃、生まれて初めて買ったロックのアルバムだ。
とってもうれしくて、内容にも感激し、枕もとに置いて寝たぐらいだ。
中学1年生にとってLPレコードなんてとっても高価だったしね。

それにこのアルバムはこういう伝説に守られていて、中坊のぼくは熱中した。

ジョン・レノンはビートルズ解散劇に疲れ精神的に不安定になりヨーコと精神分析を受けた。
確か、アーサー・ヤノフという人の原初療法というやつです。
「ノイローゼ患者の心の奥にあるものは幼児期に受けた親からの心の苦悩であるから、ありのままに返り抑圧から開放させる」・・という感じの・・
ヤノフの治療は絶叫させるところから始まるということであった。
だから、このアルバムでジョンは1曲目の「マザー」で絶叫する。
面倒を見てもらえなかった母、離婚して去っていった父に「お母さんいかないで、お父さん帰ってきて」と・・
そしてこのアルバムでは「ホールドオン」(がんばって)という曲を経て「アイ・ファンド・アウト」、そして最後の曲「ゴッド」では「ビートルズを信じない。ヨーコとぼくだけを信じる」と言い切ることとなる。

ジャケットも心安らぐものに寄り添う姿を想像するという治療の影響から、大きな木に寄り添うジョンとヨーコの姿となった。
ちなみに、ヨーコも同じ構図のジャケットのアルバムを同時に発表している。(もち、叫んでいる)
そして治療は最終段階となり、かの「イマジン」をジョンが発表する。
正しく心の中のユートピアを得たのだ。

以上がぼくの知っているこのアルバムに対する伝説であった。
ところが・・・・
最近になって「アンソロジー」というアルバムが発表され、この神話が嘘ではないかと言われているらしい。
なぜって、その中に「マザー」や「ワーキング・クラス・ヒーロー」の別バージョンが入っているらしいのだ。(残念ながら聞いていないが・・)
それを聞くとジョンはノイローゼどころか、いろいろな効果を考え、演出したのではないかという疑問が湧くということらしい。
「ここは、もっと絶叫したほうがいいかなぁ」とかわざと暗く歌ったり・・・

まぁ どっちでもいいのだ。
ぼくにとってのジョン・レノンははっきりしていて、このアルバムがベースでそこから35年もいろいろな音楽を聴いてきたのだしね。
それに、ジョンもアーティストだから感情だけで作品を作ったりはしないさ。
作品としての体裁を整えデザインするのは、本来の性分とは言えないだろうか。

尚、アーサー・ヤノフに関する記述については昔に呼んだ以下の書物についてのメモを参考にしています。
   「心の時代に」木村冶英 文春文庫


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コメント 2

0316

中学生でこんなディープなレコードとは、時代の成せる業でしょうか...
私が初めてROCKというものを意識したのは、兄が友達から借りてきた
LPレコード[LET IT BE]でした。
by 0316 (2006-06-25 14:50) 

haru

ぼくも友達の兄がビートルズが好きでレコードのりんごのマークがやけに大人っぽく見えて、最初のレコードはビートズのものを選んだのです。
確かにちょっとディープで、感化されすぎたきらいもあります。
by haru (2006-06-25 17:57) 

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